化粧箱 製造方法
化粧箱を製作する時は、まずどのような形状の箱にするのかを検討してから実際に設計を行うことになります。CADを使って箱の設計を行いますので、複雑な形状のものであっても短期間で正確な設計ができるようになっています。実際に化粧箱を製造する際には、紙を設計通りの形に打ち抜く必要がありますので、希望通りの形状に打ち抜く型の設計も行います。
形状に関する設計ができましたら、箱の形に合ったパッケージ全体のデザインを行います。パッケージのデザインは箱の中身に相応しくて、見た目にも優れたものでないと化粧箱としての役割を果たすことができませんので、十分にデザインの検討をします。
化粧箱の形状やデザインが決まりましたら、箱の材料となる紙にデザイン通りに印刷を行います。印刷方法には多くの種類がありますが、最も使われている方法がオフセット印刷です。オフセット印刷は紙に直接触れずに色鮮やかな印刷ができるのが特徴で、水と油が混じらない性質を利用しています。その他にも、ゴムや合成樹脂の版を使って高精度の印刷が可能なフレキソ印刷や、写真の微妙な色彩の違いを表現することのできるグラビア印刷なども使用されます。さらに、印刷した紙に表面加工や特殊加工などを施して、特殊な効果を加えることもあります。
紙に対する印刷が完了しましたら、紙を設計した型通りに打ち抜く作業を行います。CADで設計をしたデータがそのまま使える機械が多いので、複雑な形状のものであっても間違いなく打ち抜くことができます。設計通りに打ち抜かれた紙を使って、最終的な形状を実現するために組み立てを行い化粧箱が完成します。このようにして数多くの種類の化粧箱が製造されていますが、独自の化粧箱を作りたい場合にはオーダーメードの箱を作ることも可能となっています。箱に入れる品物の形状から適切な形の箱を設計して、希望するデザインを決めれば世界で一つだけでしかない化粧箱ができ上がります。 |